ロシア人より愛を込められて 番外編 あれれ私がルッソにやきもちやいちゃったよ〜

ここで何回か登場している日本人船上美容師エミコちゃん、かわいくて明るくて精神的にちょっと辛かった時に本当に助けてもらった大切なお友達でもあります。
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我々が下船するのを船から見送ってくれたエミコちゃん

彼女の腕は確かで、評判を聞きつけて多くのクルーが彼女のところに髪を切りに行ってましたし、もちろん私の東南アジアの湿気で爆発した髪の毛をすいてくれて、3ヶ月間人様をビックリさせない程度に落ち着かせてくれたのもエミコちゃんです。
ブラビッシミという、スパ、フロント、ビュッフェのクルーを対象にした、お客様からの投票によって最優秀クルーが決まる賞も獲得するほどエミコちゃんは美容師としても人間としても素晴らしい人なんです。

このエミコちゃんのボスがスパマネージャー(女)なんですが、こいつがなーんもできない小さな人間のくせに口ばかりは大きなことを叩いて、自分を大きく見せようとするどうしようもない人間でして。
何十年も接客業をしてると、ちょっとの時間でもその人の話し方、態度でどういう人間かだいたい把握できるようになります。そして往々にしてそれは当たってることが多いので、私は自分の感性を信用しているのですが、そのバカスパマが、
「エミコはとろい。美容師としては全然ダメ。腕もよくないし」
と私が日本人と分かってて、パエザーナ(同国人)のエミコちゃんのことを悪く言うので、腕が悪いなら何で多くのクルーたちが髪切りに行くんだよバーカ。と心の中で悪態をつき、このバカスパマは残念ながら私的にはどうしても好きになれない部類の方なので、視界にいれないようにしてました。

そんな私のお眼鏡に叶わなかったバカスパマのことを何故かルッソは大好きで、私と一緒にいないときはバカスパマと一緒にいるくらい、バカスパマはルッソの心をとらえたようです。
ルッソが誰といようがそれはルッソの選択なんで、別に気にもせず過ごしていました。
ただし、ルッソが私も含めてバカスパマと行動をともにしようと行ってきたときだけ、丁重にお断りして完全逃避してました。笑

さて下船も近づいてきたある晩のこと。
最後のクルーパーティーが企画されてたのでホステス仲間たちと、最後だから行こうぜー!と盛り上がっているところに、ルッソから
「スパマからビュッフェでご飯食ベようって誘われたんだ、一緒に行こうよ。」
と誘われました。
誰が行くか!
と言いたいところをぐっと我慢して、いや私は他のホステス仲間達とクルー食堂でご飯食べるから、後でクルーパーティーで会おう。と行って別れました。

さてクルーパーティーが始まったのですが、一緒に飯を食ったはずのバカスパマはいてもルッソの姿がない。
「ルッソ、どうしたんだろうね〜?」
とホステス仲間達と話していたら、ルッソが無表情でクルーバーにやってきました。
おーいルッソー!!
と声をかけるも完全無視。そしてルッソは一目散にバカスパマのところに向かって行きました。

ホステス仲間(エミコちゃんも含む) ルッソの完全無視、バカスパマ直行に唖然

ルッソは始終バカスパマと話に夢中になっており、我々ホステスチームには挨拶もなければ、見もしない。
感じ悪いなルッソ。ま、誰といたいかは本人の自由だからいいけど、挨拶くらいしたっていいだろ、チームなんだし。
私は翌日、船の舞台裏のスライドショーを日本のお客様向けにやる予定でいたので、午前1時くらいにクルーバーを後にし、ルッソがそんな状態だったものですからルッソには何の挨拶もせず部屋に引き上げました。

そして翌日。
午前9時45分頃、例の
「どこにいるの?」
のルッソからの電話を受け、スライドショーをやるサロンに向かっている、午前10時からだから。とだけ言ってとっとと電話を切りました。
万が一のことを考えてスライドショーをやってるときは船内携帯の呼び出し音を切っていたのですが、スライドショーが終わった後携帯を見ると、やはりスライドショーの最中に3回もルッソから電話がかかってきていたことがわかりました。
昨日の態度といい、今日だってスライドショーやるってスタート15分前に彼に伝えてるのにも関わらず、最中に3回も電話をかけてきたルッソに正直腹が立って、ルッソとは距離を置くことに決めました。笑
昼食時にルッソとはクルー食堂で会ったんですけど、私はルッソとは座らずホステス仲間の席にいって昼食を取ろうとしたら、フロントから日本人客が私を探してくるからすぐ来てと呼び出しを受け、結局昼食を中断して食堂を後にしたので、ルッソとは会話せず。

そしたらその後ルッソから電話かかってきて
「何で電話に出てくれないの?」
「スライドショーやるって言ったでしょう?最中に、しかも3回も電話かけてくるってアンタ一体どういう神経してるのよ?」
「あースライドショーやったんだ。いやお客さん誰も来てないだろうと思って、コーヒー一緒に飲まないかと思って電話したんだけど、、、」
「電話にでないってことはスライドショーやってるってことくらい理解しなさいよ、バカじゃないんだから!
それにね、昨日のクルーバーでのアンタの態度何よ?こっちが声かけてんのに完全無視してスパマとずっと一緒にいたじゃん。アンタが誰と一緒にいようが、アンタが好きな人と一緒にいればいいだけの話だから別にいいけど、仲間に声くらいかけたっていいでしょ、感じ悪い。私は昨日といい今日といいアンタの態度に非常にムカついてるのよ!」
と怒りに任せて言いたいことをがーっとルッソにぶつけたら
「えっ、声かけてくれたの?知らなかった、昨日は完全に酔っぱらってたから、、、ああ、だから今日みんなの僕に対する態度が変なんだ、、、、」
「酒もほどほどにしないと、翌日になったら何もかも失ってることになるわよ!」
「いや、昨日は、、、ごめん、後でちゃんと説明するから」

何を説明することがあるねん。とガンと電話を切りました。
茶番劇やね〜

夕方、お客様デスクの前に資料を取りにホステスオフィスに行くとルッソがいました。
あ、ルッソいたの。だけ言って、資料とって出て行こうとする私にルッソが
「昨日はごめん。実は、、、実は昨日僕の誕生日だったんだ」
「誕生日? 何で昨日言ってくれなかったの?」
「人に祝ってもらいたくないんだ。昔からそうなんだ、僕は自分の誕生日が嫌いなんだよ」
変な奴。と思うと同時に、あれ。そういえば昨日の夜はバカスパマと始終一緒だったじゃないか、ルッソ!
と思ったら非常にムカついてしまい、
「あ、スパマとだけ祝いたかったわけね。それはそれは最高の誕生日だったわね!!」
「違うよ、スパマには昨日が僕の誕生日だってこと言ってな。。。」
とルッソがまだ会話を続けているのにとっととオフィスから早足で去りました。

何で私スパマに嫉妬してるんだろ?
息子を馬鹿な女に取られた母の気分?

どーにも私がヘソを曲げて関係修復が難しいと思ったらしいルッソは、私のキャビンメイトで、ルッソが前回の契約時の船で一緒に働いたことのある英語ホステス(前出の英語ホステスはミス連続で下船、私のキャビンメイトは優秀でリーダー格の素晴らしい同僚)に事情を話して、何とか私の機嫌が収まるようにお願いしたようで、キャビンに戻ってきた時にルッソから相談を受けたよと言われました。笑

それでも私は牡牛座で石頭ですから、一度怒ると面倒なのです。
ルッソとは話すには話すけど、話してるところに天敵•スパマが私の視界に入ると
「ほら、あなたのベストフレンドが来たわよ。行きなさいよ。」
と言わなきゃいいことを言ったりして、ルッソから
「自分がどんなに馬鹿な発言してるか分かってる?」
「誕生日を一緒に過ごすくらい好きなんでしょ、どーぞスパマのところに行ってくださいな」
と自分でもみっともないと自覚する態度をルッソに取ってました。反省。ごめんよ、ルッソ

この一件から、ルッソは一切バカスパマに近づかなくなりました。
ルッソと一緒にいると、この何もしない暇人バカスパマは船内の至る所で会っちゃう訳なんですが、今まで子犬が転がるようにバカスパマのところに行っていたルッソが、軽く手を挙げて挨拶するのみ。明らかに彼女と距離を取っているのが分かります。
私がルッソに何か言おうとすると背中押されてとっととスパマを遠目に見ながら通過。
バカスパマはルッソの態度が急変して、腰に手を当てて仁王立ち状態で抗議している模様。

何だかな〜。お昼のメロドラマじゃあるまいし?笑

さすがに頭に上がった血の気も引いて、大人げない態度をとっちゃいかん。と反省した私は、心を入れ替えて不適切発言一切なし、ルッソにもバカスパマにも非常にフレンドリーに接するように決めました。
だってあと数日で下船だもん。穏やかにいきましょうや。

そして下船前日、送別会をやっているところにバカスパマが現れたのですが、ルッソは3日前から高熱出してるんで送別会には参加しておらず。
それをバカスパマに伝えると
「えー私はルッソのためだけにここに来たのよ〜!!」

やっぱこいつバカだ。他に明日下船するメンバーがここに集まっているというのに、そんなことは思ってても口に出す言葉じゃないだろーに。
と改めて呆れながら、ルッソに会ったら伝えておく。と行ってバカスパマとお別れしました。

翌朝、たくさん寝て元気になったルッソが私のキャビンにやってきたので、
「ルッソ、スパマのとこに挨拶にいってらっしゃい。昨日の送別会に彼女来たのよ。あなたのためだけに来たのにいないからがっかりしてたよ」
と伝えると、ルッソ、困惑したような曇り顔になりましたが、
「分かった。じゃ、スパマにちょっと挨拶にいってくるから、ここで待ってて。」

すまんのう、ルッソ。双方の間に立たされて変な気を使わせちゃったね。ぷぷぷ

今となっては、本当にアホだったなあ自分。と思うと同時に、楽しい思い出です。笑
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by smilenory | 2013-01-19 20:25 | クルーズライフ

気がつけばイタリア在住16年!イタリアのクルーズ船で働きながら、思ったことを綴っています
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